欅坂46「君をもう探さない」歌詞考察。なぜ探さないのか? | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

欅坂46「君をもう探さない」歌詞考察。なぜ探さないのか?

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「君をもう探さない」は意味深なタイトルです。

なぜ探さないと決めたのでしょうか。






歌詞の意味を考察


「君」は過去の弱い自分。強くなりたいから「君」を探さない

「君をもう探さない」の歌詞は、一人称です。

「君」をもう探さない、と始まりますが、「僕」と「君」の関係性を考えると、恋愛関係にある2人ではないと思いました。

「僕」が過去を振り返って、かつての自分に向かって「君をもう探さない」と言っていると思いました。

なぜなら、次の歌詞があったからでした。

知らないうちに大人になってた鏡の自分 絶望して君は逃げ出したんだろう?

鏡を見て老けたなと、落ち込むことがあるでしょう。

そして、ネガティブな感情を持ってしまう理由として、胸を張って生きてこなかったという負い目があるからだと思いました。

そして、今の自分を見て絶望しているということは、後悔の多い人生を歩んできたことになります。

では、過去の「僕」である「君」は、何から逃げて、それを後悔しているのでしょうか。

純情守ることがそんなに大事なことか?

純情を「素直」に言い換えると、かつての「僕」である「君」は、大人に従順だったのではないでしょうか。

そして、「僕」は、大人の言いなりだったことを後悔していると思いました。

そんな「僕」が見ている光景に、ずぶ濡れの少女がいます。この少女が、かつての「僕」で「君」でしょう。

「僕」は、このしゃがみ込んで動けない「君」に対して、君をもう探さない、人はいつも汚れて誰も逞しくなるんだ、という思いがあります。

なぜ濡れているのかと言えば、周りに迎合するあまり、大人たちに騙されたと思いました。

「僕」は、NOを言えないことで、騙された経験があるように感じます。

だから、従順な生き方は辛いだろう? YESに抵抗していいんだ! 周りに同調しなくても良いのだと「僕」は主張しているのです。

赤い傘を持つ手


YESに抵抗していいのだ

そして、騙された「君」は、ずぶ濡れになったことで従順でいることに疑問を抱いたのではないでしょうか。その様子が、YESという言葉に抵抗という歌詞で表現されているように思いました。

となると、「君をもう探さない」が収められているファーストアルバムのタイトルにある真っ白というのは、YESに迎合した人間ということになります。

周りに迎合しているうちは、衝突しません。衝突しないということは、喧嘩をしないことですから、綺麗なままでした。

「君をもう探さない」の「僕」が「君」に、NOと言え! と言ったのも、汚したくなる心境にあったからでしょう。八方美人を辞めさせたかったのです。

終わりに

欅坂46のデビューシングル「サイレントマジョリティー」に、君たちはYesでいいのか?サイレントマジョリティーという歌詞がありました。

「君をもう探さない」でも、歌詞に、君はいつしかYESという言葉に抵抗し始めた、とあります。

「サイレントマジョリティー」も「君をもう探さない」も、YESに迎合するなという主張です。

つまり、「サイレントマジョリティー」も「君をもう探さない」も、ノーと言えない少女に対して、YESに迎合しなくて良いんだと励ましている形になっていると考えました。

「僕」は、YESしか言わない生き方をしてきました。それは、現実から逃げていることになって、大人たちに騙されてしまった要因とも言えます。

そういった経験を踏まえて、かつての「僕」こと「君」は、YESという言葉に抵抗することを覚えたのでした。

だから、「僕」は、過去の自分に対して、NOと言わないから騙されたんだという思いがあったのです。

ただし「君をもう探さない」の歌詞は、一人だって生きられる生きたくないで終わっていました。

周りに迎合しなければ、騙されることはないでしょう。ですが、それは孤立することでもあります。

だから、一人で生きたくないという寂しさを感じているようにも見えました。 終わり


■君をもう探さない■
欅坂46「君をもう探さない」は、2017年夏に発売のファーストアルバム「真っ白なものは汚したくなる」の収録曲です。

作詞は秋元康さん。