乃木坂46「僕がいる場所」歌詞考察。僕がいる場所に僕はいない | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46「僕がいる場所」歌詞考察。僕がいる場所に僕はいない

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僕がいる場所
乃木坂46「僕がいる場所」は、2015年に発売されたファーストアルバム「透明な色」に収録されています。作詞は秋元康さん。

タイトルの「僕がいる場所」の意味を考えてみました。




歌詞考察


「僕がいる場所」は僕がいない所

自分がいる場所を確認している状況でしょうか。孤独に苛まれている主人公を想像してしまいます。誰にも必要とされていないと、自分がいる意味を考えてしまうのと同じような感覚だと思いました。冒頭の歌詞を見ると、確かに主人公の「僕」は孤立しているのかなとは思います。

君のことを考えた僕が死んだ日のことをずっとそばにいたいけど別れはやって来る・・・

この歌詞から、主人公が孤立感に苛まれ最悪の想定をしているのではないかと考えました。そして、それを実行したら「君」はどう思うだろうかというニュアンスを感じます。これは、まだ理解できますが問題は次の歌詞でした。

僕のいない現実にいくら泣いても泣いても涙が止まらない空の上から見てる僕も悲しくて悲しくて辛いでも叫んでも声は届かない・・・ごめん1人置いて行って・・・

この歌詞で、ぞわぞわしました。まるで、映画「シックスセンス」のブルース・ウィリスが演じた精神科医 マルクスの正体がわかった時の感覚を思い出します。

そんな「僕」ですから、「僕がいる場所」ってどんな場所とブルブル震えながら考えてみました。「僕」は「君」に、置いて行ってごめんと謝っていますので、恋人と考えられます。そうすると、「僕がいる場所」は「君」の傍ということになるでしょう。実際に歌詞もそうなっています。

永遠に見守ってるだから決めたんだ僕がいる場所を部屋の右側の壁の隅っこに・・・

もし「僕」と「君」が一緒に住んでいたならば、歌詞にある部屋は同棲していたそれになりますね。そして、「僕がいる場所」はどのように終わるのでしょうか。

ずっとそばにいたいけど別れはやって来る・・・

もう「僕」はこの世にいないと思われます。だから「僕」が別れを告げる状況と言うのは成仏ということになりますね。

終わりに


ホラーとまでは言わなくても乃木坂46らしくない曲とも言えますが、それがまた良いのだという印象もありました。ただ、「僕」がこの世にいない世界観とは考えずに、乃木坂46のメンバーが卒業を考えた時の心境だと思うこともできそうです。

そう考えれば、同期が卒業したことで悲しんで泣いているメンバーを「君」、卒業したメンバーを「僕」と置き換えても違和感がなさそうでした。大抵、歌詞は遺されたものの心境が書かれているものです。しかし「僕がいる場所」は逆でしたから意表を突かれました。 終わり