乃木坂46「バレッタ」歌詞考察。君はなぜ微笑んだ | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46「バレッタ」歌詞考察。君はなぜ微笑んだ

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バレッタ
乃木坂46「バレッタ」はファーストアルバム「透明な色」の収録曲です。作詞は秋元康さん。

また、2013年秋に発売された7枚目のシングルでした。

センターは、当時加入したばかりの2期生 堀未央奈さんです。




歌詞考察


バレッタを使っている「君」を目で追う「僕」

バレッタは髪留めの一種ですから、何となく世界観が想像できます。主人公は、バレッタが気になるのではないのです。それを使っている人が意中の人なのでしょう。その推測は間違っていませんでした。主人公の「僕」はバレッタを使っている「君」を目で追っているのですね。

大きな蝶がとまってるバレッタ羽根を立て気づかれなくてじっとしている僕だ

という歌詞がありました。バレッタを蝶と見立てたのは理解できます。ですが、その蝶が気づかれないようにじっといて、「僕」のようだと考えたのはなぜでしょうか。気づかれたくないのは注目されたくないということになります。そして意中の人に注目されたくない心境というと、その人を観察したいということになるでしょう。きっと「僕」は目が合うことで「君」に不審者扱いされたくないのです。

図書室の窓際で女子たちが声潜め会議中ヘミングウェイを読みながら、僕はチラ見した

この歌詞から「僕」は彼女たちが何を噂しているのか気になっていることがわかります。だから自分が目立つことでそのヒソヒソ話が中断されるのを恐れているのでしょう。そして、目が合ってしまいました。図書室に風が吹き込んで「君」は踊った髪を押さえます。「君」が眩しそうに目を逸らしたのは太陽が差し込んだからでした。ここで「僕」は彼女たちのヒソヒソ話の内容を想像します。

君たちのその企み状況証拠並べてさあ推理してみようか? 男子でカッコいいのは誰かと盛り上がってるそう僕の視線の先で・・・

という歌詞から「僕」は「君」への好意が一方通行であることを自覚していることがわかります。窓際で噂話して、風が吹き込んでいますから彼女たちは校庭を眺めて恋バナに話を咲かせているのではないでしょうか。そんな恋バナに声を潜めている彼女たちの向こうにイケてる先輩がボールでも蹴っている画が思い浮かびました。

終わりに


「バレッタ」という曲は、バレッタを使っている「君」に片思いしている「僕」の恋模様と考えられます。ですが歌詞の終わり方が気になりました。

振り向いて両手で髪を留めながらバレッタ君らしくいたずらっぽい目で微笑んだのはなぜだ?

とあるからです。「君」が振り向いたと思ったら「僕」に微笑んでいるわけですから、もしかして片思いではないとも考えられます。そうであるならば、「バレッタ」は恋の始まりの予感を歌っているのでしょうか。 終わり