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乃木坂46ユニット曲「意外BREAK」は、３rdアルバム「生まれてから初めて見た夢」(2017)に収録されています。そして、2017年の春に発売された17枚目のシングル「インフルエンサー」の収録曲でした。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、姉御坂（衛藤美彩・白石麻衣・高山一実・松村沙友理）の４人です。
BREAKは、壊すという意味でした。壊す対象は物に限りません。
壊す対象が心であれば、心をくじくとか、関係を断つという意味が考えられます。
「意外BREAK」では、どのような人間模様が描かれているのでしょうか。
歌詞考察・・・何に対して「私」は意外性を持ったのか
失恋したのに、ノーダメージだったこと
「意外BREAK」の舞台は、冒頭の歌詞でわかります。カブリオレのリーフ全開にしちゃって首都高湾岸線を走る
高級車のオープンカーで、「私」は高速道路を走っていました。
そして、「意外BREAK」というタイトルから、世界観を想像します。
誰かとの関係が、途絶えてしまうニュアンスを感じました。恋愛関係が終わったとか、友達と喧嘩したなどです。
では、「私」は何に対して意外性を持ったのでしょうか。それがわかる表現が、次の歌詞だと思いました。
意外break 大丈夫かもね たかが恋の一つ終わったくらいで 意外break 普通だった もっと落ち込みそうな気がしてた
「私」は、失恋したのですね。
ここで、タイトルが「意外BREAK」だったことを踏まえます。
初めは、恋愛関係が終わったことに意外性を持った「私」だと解釈しました。
しかし普通だった もっと落ち込みそうな気がしてた、と表現されています。
失恋のダメージがなかったということになりますから、恋愛関係が終わったことに意外性を感じたわけではないと考えられます。
では、「私」は、何に拍子抜けしたのでしょうか。
失恋したのに、思いのほか、ノーダメージだったことになります。
かつての「私」は、失恋したときに泣き喚いた経験があったと推測します。
それを思い返して、失恋したら泣くと思っていたのでしょう。
そして、いざ失恋したら、泣くことも心理的なダメージを負うこともなかったのでした。
そのことが、意外だったのですね。
終わりに
失恋した「私」なのに、前向きな歌詞があります。例えば、次の歌詞は、「私」が吹っ切れていることがわかる表現になっていました。
孤独drive サイドシートは今ぽっかり空いた指定席 孤独drive 次に会う人がどこかで待ってるだろう ソノウチ
かつての恋人が座っていた助手席を見て、追憶に浸る「私」ではありませんでした。
次の恋人が現れるだろうという前向きさが感じられます。
楽観的な表現は、他にもありました。
意外break 私一人きり 思い出振り切れそう サヨナラ
「私」が笑顔で、アクセルを強く踏む画が思い浮かびます。 終わり